FOMC議事要旨の公表は「21日後の水曜」。過去45回を数えたら例外は3回だけで、理由は全部祝日でした

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FOMCの議事要旨(ミニッツ)って、気づいたら公表されてることが多いんですよね。私も前はそうでした。「あれ、昨日の夜に出てたんだ」みたいな。

で、あるとき素朴に疑問に思ったんですよ。これ、いつ出るのか事前に分からないんだろうかって。調べてみたら、FRBは公表日そのものはカレンダーに載せていないんですけど、ルールだけはちゃんと公式に書いてあったんです。

というわけで今回は、そのルールが本当にその通りなのかを過去45回分、自分で数えて確かめました。ついでに「日本時間だと何時なのか」が年2回入れ替わる仕組みも計算しています。2026年10月時点の話です。

まず結論:次の議事要旨は日本時間10月8日(木)の午前3時

9月15〜16日に開かれたFOMCの議事要旨は、2026年10月7日(水)の米東部時間14:00に公表される見込みです。日本時間に直すと10月8日(木)の午前3時なんですよ。

POINT

FRBは公式サイトのFOMCカレンダーに「議事要旨は政策決定日の3週間後に公表される」とだけ書いています。日付そのものは事前に掲載されません。つまり上の10月7日という日付は、私がこのルールから計算したものです。

ここ、誤解しないでほしいんですけど、FRBが「10月7日に出します」と告知しているわけじゃないんですよ。公式にあるのはルールの文章だけ。なので日付はあくまで推定で、当日はFRBの公式サイトで確認してください。

ちなみに公表時刻のほうは推定じゃなくて、はっきり書いてあります。直近(7月会合分)の議事要旨のプレスリリースには「For release at 2:00 p.m. EDT」と明記されていました。米東部時間の午後2時ちょうどで固定です。

「3週間後」は本当に3週間後なのか、45回数えてみた

ルールが書いてあるのは分かった。でも実際その通りに運用されてるのか?というのが気になったので、FRB公式のFOMCカレンダーから2021年1月〜2026年7月の議事要旨45回分を全部拾って、会合最終日から公表日までの日数を数えてみたんですよ。

結果がこれです。

会合最終日から公表までの日数 回数 公表曜日
ちょうど21日 42回 全部 水曜
20日 2回 火曜
19日 1回 火曜
合計 45回 水曜42/火曜3

45回中42回がぴったり21日後の水曜。率にすると93%なんですけど、これ正直かなり強いルールだなと思いました。「3週間後」は飾りじゃなくて、本当に3週間後なんですよね。

FOMCの会合は基本的に火・水の2日間なので、最終日が水曜。その21日後だから当然また水曜になる、という仕組みです。言われてみれば当たり前なんですけど、実際に数えるまでは「だいたい3週間くらい」だと思ってました。

ズレた3回は、全部カレンダーの事情だった

で、面白いのが例外の3回なんですよ。何かイレギュラーなことがあったのかなと思って1件ずつ見たら、全部きれいに同じ理由でした。

会合最終日 21日後は 実際の公表日 21日後に何があったか
2023年11月1日(水) 11月22日(水) 11月21日(火) 翌日が感謝祭(11/23)
2024年11月7日(木) 11月28日(木) 11月26日(火) その日が感謝祭そのもの
2025年12月10日(水) 12月31日(水) 12月30日(火) その日が大晦日

3回とも21日後が祝日にぶつかるか、祝日の直前だったんですよ。そしてどれも「前倒しして火曜に出す」という同じ逃げ方をしている。後ろにずらすんじゃなくて前に詰めるんだな、というのが個人的には発見でした。

感謝祭の日付はFRB自身が公表している休日カレンダー(統計表K.8)で確認できます。米国の感謝祭は11月の第4木曜で、K.8に載っている2026〜2030年の日付も全部この規則どおりになっていたので、2023年・2024年ぶんも同じ規則で計算しました。

注意

ということは、11月末と年末の会合だけは「21日後」を鵜呑みにしないほうがいいということなんですよね。ちなみに2026年12月会合(12/8〜9)の21日後は12月30日(水)で、大晦日にはぶつかりません。なので今回は前倒しなしで12月30日公表が素直な予想になります。

金融機関の壁に並ぶ複数のアナログ時計のイメージ

日本時間が3時と4時で入れ替わるのは、日本に夏時間が無いから

ここからが日本のトレーダーにとっての本題なんですけど、公表時刻は「米東部時間14:00」で1年中ずっと同じなんですよ。動いていません。

なのに日本時間に直すと、3時になったり4時になったりする。これ、昔は「なんで毎回変わるんだろう」とモヤモヤしてたんですけど、理由はシンプルでアメリカに夏時間があって日本に無いからなんですよね。動いてるのは向こうじゃなくて、相対的にこっちなんです。

夏時間の切替日は、IANAのタイムゾーンデータベース(tzdb)に規則そのものが載っています。米国は「11月の第1日曜」。2026年だと11月1日です。この日を境に、同じ14:00 ETが日本時間で1時間後ろにずれます。

会合 議事要旨の公表日(米東部) 日本時間
2026年9月15〜16日 10月7日(水) 14:00 EDT 10月8日(木) 午前3時
2026年10月27〜28日 11月18日(水) 14:00 EST 11月19日(木) 午前4時
2026年12月8〜9日 12月30日(水) 14:00 EST 12月31日(木) 午前4時
2027年1月26〜27日 2月17日(水) 14:00 EST 2月18日(木) 午前4時

12月ぶんが大晦日の午前4時なの、地味にきついなと思いません?年末で流動性も薄くなってる時期なので、ここはポジションを持ち越す前に一応カレンダーに入れておいたほうがいいやつです。

チャートの時計で覚えると、年中ズレません

で、ここが今回いちばん実用的だなと思った話なんですけど。

MT4/MT5の多くの業者はサーバー時間にGMT+2(冬)/GMT+3(夏)を採用していて、これは欧州の夏時間に連動しています。この時間で見ると、議事要旨の公表時刻はどうなるか計算してみたんですよ。

公表日 日本時間 サーバー時間(GMT+2/+3の場合)
2026年10月7日 10/8 午前3時 21:00
2026年11月18日 11/19 午前4時 21:00
2026年12月30日 12/31 午前4時 21:00

日本時間だと3時と4時で動くのに、チャート上は全部21:00の足なんですよね。欧州と米国が同じように夏時間をやっているので、両方が切り替わってしまえば差し引きゼロになる、という話です。

なので「日本時間の何時だっけ」で覚えると年2回間違えるんですけど、「チャートの21時の足」で覚えておけばほぼ一年中ズレない。これは覚え方としてかなり優秀だと思います。

注意

ただし例外の窓が1週間だけあります。欧州の夏時間終了は「10月最終日曜」=2026年は10月25日、米国は11月1日。この1週間だけ時差が1時間縮むんですよ。ちょうど10月27〜28日のFOMC声明(10/29 午前3時・日本時間)がこの窓に入るので、そのときだけチャート上は20:00の足になります。また、サーバー時間は業者ごとに違います。GMT+2/+3かどうかは必ず自分のMT4/MT5の時計で確認してください。

確認方法は簡単で、MT4/MT5の「気配値表示」に出ている時刻と、手元の日本時間を見比べるだけです。夏に6時間差(日本が進んでいる)、冬に7時間差ならGMT+3/+2です。

日銀と比べると、やり方がぜんぜん違って面白い

ついでに日銀のほうも調べたんですけど、同じ「議事要旨」でも作りがまるで違うんですよね。

日銀は公表日を事前に日付で発表しています。しかも公表時刻は8時50分と明記。推定する必要がないんですよ。一方でラグが長い。2026年の8回ぶんを数えたらこうなりました。

FRB(FOMC) 日銀(金融政策決定会合)
公表までのラグ 21日(45回中42回) 40〜61日(平均51.6日)
公表日の事前告知 なし(ルールのみ) あり(日付で公表)
公表時刻 14:00 米東部時間 8時50分(日本時間)
日本から見た時間帯 深夜3時/4時 朝(東京時間)

日銀のほうがラグが約2.5倍長いんですよ。これは日銀の議事要旨が「次の会合で承認されてから公表される」仕組みだからで、必然的に次回会合のあとになるんですよね。だから9月18日の会合ぶんが公表されるのは11月5日。1か月半以上あとです。

裏を返すと、日銀の議事要旨は「もう次の会合が終わったあとの情報」なので、サプライズ材料になりにくい。FOMCの21日というのは、その点でかなり鮮度が保たれてる設計だなと思いました。

深夜3時に動くかもしれない、という前提で考える

最後に取引条件の話をちょっとだけ。

公表の瞬間、世界の市場はこういう状態です(10月7日のケースで計算しました)。

都市 現地時刻 状況
ニューヨーク 10/7(水) 14:00 午後の取引時間中
ロンドン 10/7(水) 19:00 ほぼ引けたあと
東京 10/8(木) 03:00 深夜。参加者はほぼいない

つまりニューヨークだけが起きている時間帯なんですよね。ロンドンとニューヨークが重なる最も厚い時間帯(日本時間の21時〜翌1時ごろ)は、もう過ぎている。流動性が落ちはじめるところにイベントが来る、という組み合わせなんです。

私はこの時間に起きて張り付くタイプじゃないので、そもそも持ち越さないか、持ち越すなら逆指値を置いておくという運用に落ち着きました。起きてたら勝てるという話でもないですし。

ただ、どうしてもこの時間帯に取引したい人はいると思うんですよね。その場合に効いてくるのが深夜帯のスプレッドが実際どのくらい広がるかで、これは業者によってけっこう差があります。スキャルピング寄りの条件を売りにしている業者だと、このあたりが比較的タイトに保たれていることが多いです。

とはいえ、スプレッドの実測値はこちらでは確認できていないので、必ず自分のデモ口座か少額で、深夜3時台の実際の数字を見てから判断してください。「公式サイトの平均スプレッド」は時間帯別の数字じゃないので、この用途だと参考になりません。

今後の注目ポイント

FRB公式カレンダーから拾った、年内に残っている日程です(議事要旨の日付は21日ルールからの計算値)。

日付(日本時間) 内容
10月8日(木) 午前3時 9月会合の議事要旨
10月29日(木) 午前3時 FOMC声明(10/27〜28会合)
11月5日(木) 8:50 日銀9月会合の議事要旨
11月19日(木) 午前4時 10月会合の議事要旨(この回から4時に変わります)
12月10日(木) 午前4時 FOMC声明(12/8〜9会合・経済見通しあり)
12月31日(木) 午前4時 12月会合の議事要旨

10月と12月の会合には経済見通し(いわゆるドットチャート)が付くのは12月だけです。FRBのカレンダーでは見通し付きの会合に米印が振ってあって、2026年は3月・6月・9月・12月の4回。10月会合には付きません。

POINT

この記事の日付・数値は、すべてFRB公式サイト(FOMCカレンダー・プレスリリース・休日カレンダーK.8)、日本銀行公式サイト、IANAタイムゾーンデータベースから取得して計算したものです。ただし議事要旨の公表日は事前告知されないため、あくまで計算上の予定です。当日は公式サイトでご確認ください。

FX取引はレバレッジを用いた取引であり、預けた資金(元本)を上回る損失が生じる可能性があります。本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を勧誘するものではありません。取引を行う際は自己責任・余裕資金の範囲で行い、各社公式サイトで最新のリスク説明書・規約を必ずご確認ください。

まとめ

長くなったので整理しますね。

  • FOMC議事要旨は会合最終日の21日後の水曜14:00(米東部時間)。過去45回中42回がこの通りでした
  • ズレた3回は全部、感謝祭か大晦日にぶつかったケース。しかも全部「火曜に前倒し」という同じ対処
  • 日本時間では3時と4時が入れ替わります。動いているのは米国の夏時間で、日本に夏時間が無いからそう見えるだけ
  • 一方チャート(GMT+2/+3のサーバー時間)では年中21:00。こっちで覚えたほうがラク
  • 日銀は正反対で、日付を事前告知・8時50分固定・ただしラグは2.5倍

正直、調べる前は「3週間後ってだいたいの話でしょ」くらいに思ってたんですよ。でも45回数えたら93%がぴったり21日で、外れた3回にもちゃんと理由があった。こういうのが分かると、カレンダーを眺めるのがちょっと楽しくなるんですよね。

次に深夜3時にドル円が動いたとき、「あ、議事要旨の時間か」とすぐ結びつけられるようになったら、この記事を書いた甲斐があったなと思います。