経済指標は日本時間の何時に出るのか?26週1,175件を数えたら★4以上の66%が21〜23時でした【11/1に全部1時間ズレます】

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経済指標って「何が出るか」ばかり話題になるんですけど、兼業トレーダーにとって本当に効いてくるのは「何時に出るか」のほうなんですよね。どれだけ重要な指標でも、寝てる時間に出たら見ようがないので。

というわけで今回は、みんかぶFXの経済指標カレンダーを26週分まるごと落としてきて、発表時刻を日本時間で全部数えてみました。結論から言うと、★3以上の指標が1件も出ない時台は、24時間のうち1つもありませんでした。そして2026年11月1日に、この分布がまるごと1時間ズレます。

数え方:1,175件の「発表イベント」で数えた

先に数え方の話をさせてください。ここをちゃんとやらないと数字が勝手に盛れちゃうんですよ。

カレンダーって、1回の発表が複数行に分かれるんですよ。たとえば米雇用統計なら「非農業部門雇用者数」「失業率」「平均時給・前月比」「平均時給・前年比」で4行。これを素直に行で数えると、サブ系列が多い大物指標ほど水増しされるんですよね。

なので今回は(日付・時刻・国・指標コード)が同じものを1件に畳んで数えました。対象は2026年5月26日〜11月21日の26週。

  • 行(系列): 2,023行
  • 畳んだあとの発表イベント: 1,175件(1イベントあたり平均1.70行、最大5行)

行で数えると7割増しになる計算なんですよね。ちなみに1,175件を26週で割ると、週あたり約45件。国別の上位は米349・日本170・英145・ユーロ圏116・ドイツ100、という内訳でした。

日本時間の時台ごとに並べてみる

で、本題です。発表イベントを日本時間の時台ごとに数えたら、こうなりました。けっこう偏ってるんですよ。

JSTの時台 全体 ★3以上 ★4以上
00時台 18 13 7
01〜02時台 4 4 0
03時台 7 7 7
04〜07時台 32 20 1
08時台 149 59 2
09時台 25 8 2
10時台 83 61 7
11〜14時台 70 40 12
15時台 115 75 11
16時台 46 16 3
17時台 82 26 4
18時台 93 38 7
19〜20時台 56 12 5
21時台 200 155 56
22時台 73 61 26
23時台 122 96 49

21時台がぶっちぎりで、全体の17.0%がここ。そのうち21:30ちょうどだけで166件あって、★3以上が132件入ってます。中身を見ると一番常連なのは米・新規失業保険申請件数(毎週出るので26週で23回)で、そこに雇用統計やCPI、PPI、小売売上高が乗っかってくる感じなんですよね。

もうちょっと粗くまとめ直すと、こうなります。

時間帯 全体 ★3以上 ★4以上
深夜 00〜06時 3.7%(43/1175) 5.1%(35/691) 7.5%(15/199)
午前 07〜11時 25.2%(296/1175) 22.9%(158/691) 8.5%(17/199)
日中 12〜16時 17.9%(210/1175) 15.9%(110/691) 10.1%(20/199)
欧州 17〜20時 19.7%(231/1175) 11.0%(76/691) 8.0%(16/199)
米国 21〜23時 33.6%(395/1175) 45.2%(312/691) 65.8%(131/199)

POINT

件数ベースだと21〜23時は全体の3分の1くらいなんですけど、★4以上に絞ると3分の2(65.8%)がここに集中します。逆に08時台は149件と数は多いのに★4以上はたった2件。「数が多い時間」と「重い指標が出る時間」は全然違うんですよね。

「安全な時間帯」は、実は無かった

個人的に一番意外だったのがここなんですけど、24の時台すべてに★3以上の発表が存在していました。発表ゼロの時台もゼロです。

深夜帯は確かに件数としては3.7%しかないんですよ。でも中身が濃いんですよね。たとえば03時台は7件あって、その7件が全部★4以上。FOMCの政策金利発表と議事要旨が、まさにここに刺さってるからです。「深夜は静か」って感覚、件数だけ見てると正しいんですけど、重さで見ると全然違うという。

曜日のほうも見ておくと、木曜が286件(★3以上179件)で最多、次いで水曜278件、火曜235件、金曜231件、月曜133件。月曜は木曜の半分以下で、週の後半に寄ってるのがはっきり出ました。あと土日にも12件あって、中国のPMIやCPIが7件を占めてます。

カレンダーの上に腕時計が置かれ、いくつかの日付に印が付けられている様子

同じ「分」に最大6本が重なる

もうひとつ数えたのが、同じ日の同じ時刻に何本の指標が並ぶかです。841スロット(日付×時刻)のうち、225スロットで2本以上が同居していて、最大は6本だったんですよね。

わかりやすい実例が2026年10月29日(木)21:30です。ここに米実質GDP速報(★5)、PCE価格指数(★4)、個人所得・支出(★3)、新規失業保険申請件数(★3)が全部同時に出ます。この分に関しては「どの指標に反応したのか」を事後に切り分けるのがかなり難しいんですよね。

注意

重要度の★は媒体ごとに基準が違いますし、カレンダー上の予定時刻も発表機関の都合で変わることがあります。本記事はあくまでひとつのカレンダーを26週ぶん数えた結果で、絶対的な基準ではありません。実際のトレード前には必ず最新のカレンダーで時刻を確認してください。

11月1日、この分布がまるごと1時間ズレます

ここからが今いちばん実用的な話なんですけど、2026年11月1日に米国の夏時間が終わります。

この日付、二次情報を拾ってくるんじゃなくてIANAのタイムゾーンデータベース(tzdb)から自前で計算したんですよ。米国のルール行は「11月の第1日曜」となっていて、2026年だと11月1日。ここで米東部時間がUTC-4からUTC-5になるので、米指標の日本時間がすべて1時間遅くなるわけです。

で、実際にカレンダーで前後を突き合わせてみました。11月1日をまたいで両側に出てくる米指標のコードが34件あったんですけど、34件すべてがきっかり+60分ズレていました。例外ゼロです。

指標 〜10/31(夏時間) 11/1〜(冬時間)
米雇用統計・CPI・PPI・小売売上高など 21:30 22:30
ISM製造業/非製造業・ミシガン大・新築住宅販売など 23:00 翌00:00
ADP雇用者数 21:15 22:15
鉱工業生産 22:15 23:15
FOMC議事要旨 03:00 04:00

週あたりの件数で見ると、ズレ方がもっとはっきりします。

JSTの時台 夏時間中(23週) 冬時間(3週)
21時台 週8.5件 週1.3件
22時台 週2.0件 週8.7件
23時台 週5.2件 週1.0件
00時台 週0.0件 週6.0件

00時台、夏時間中は週0.0件だったのがいきなり週6.0件になります。「日付が変わる前に閉じれば指標は踏まない」という組み立てをしてる人は、11月から前提が崩れるので気をつけてほしいんですよね。

※ただし冬時間側はまだ3週・135件ぶんしか取れてなくて、しかも未来の予定値なんですよ。傾向ははっきり出てますけど、件数そのものは今後動く可能性があります。

具体的に効いてくる日

  • 10/29(木)03:00 — FOMC政策金利(★5)。これが夏時間での最後のFOMCです
  • 11/3(火)00:00 — ISM製造業景気指数(★5)。夏時間なら23:00だったもの
  • 11/5(木)00:00 — ISM非製造業景気指数(★5)
  • 11/6(金)22:30 — 米雇用統計(★5)。21:30ではありません
  • 11/7(土)00:00 — ミシガン大消費者信頼感(★4)。日本時間だと土曜扱いになります
  • 12/10(木)04:00 — 12月FOMC。FRB公式カレンダーで会合日が12/8〜9と確認済みで、現地14時なら日本時間04:00になる計算です(公表時刻の確定は公式・カレンダーで要確認)

じゃあ兼業トレーダーは何を準備するのか

ここまで数えてみて、私が思ったのは「予想を当てにいくより、見てない時間の守りを固めるほうが先」ということなんですよね。だって★4以上の65.8%が21〜23時、しかも11月からその一部は日付をまたいで00時台に移るわけで。会社員が全部リアルタイムで見るのは、どう考えても無理があるので。

そうなると効いてくるのは予想記事じゃなくて取引条件のほうだと思うんです。具体的にはこのへん。

POINT

① 逆指値(ストップ)を置いてから寝る。ただし指標直後は価格が飛ぶので、約定価格が指定値からズレる前提で置くこと。② ロスカット水準(証拠金維持率の何%で強制決済されるか)を把握しておく。見ていない時間に効くのはここです。③ 指標前後はスプレッドが広がるので、普段の平均値だけで計算しない。④ ポジションを持ち越す曜日を選ぶ。月曜は木曜の半分以下の件数でした。

特に②は盲点になりやすいと思ってます。起きている時間は自分の手で切れるので、ロスカット水準って「実際には発動しない数字」なんですよね。でも寝ている間は、それが唯一のブレーキになるわけで。海外FX業者を比べるときに、スプレッドやボーナスだけじゃなくてロスカット水準・約定の仕様まで見ておく価値があるのは、こういう場面なんだと思います。

私自身、この表を作ってから「21:30に出るはずの指標を22:30だと思い込んで見逃す」という事故が11月に起きそうだなと感じて、カレンダーのアラームを全部1時間ずらす作業をしました。地味な作業なんですけど、これは毎年11月にやる価値があると思うんですよね。

スキャルピングや短期売買で、指標前後の値動きを取りにいくスタイルの人は、ロスカット水準や注文の扱いが業者ごとにけっこう違うので、条件面は事前に見ておくことをおすすめします。

FX取引はレバレッジを用いた取引であり、預けた資金(元本)を上回る損失が生じる可能性があります。本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を勧誘するものではありません。取引を行う際は自己責任・余裕資金の範囲で行い、各社公式サイトで最新のリスク説明書・規約を必ずご確認ください。

まとめ

  • 26週・1,175件の発表イベントを日本時間の時台ごとに数えた(行で数えると1.7倍に水増しされるので畳んだ)
  • 21時台が全体の17.0%で最多。★4以上は65.8%が21〜23時に集中する
  • 逆に★3以上が1件も出ない時台は、24時間のうち1つも無かった。深夜帯は件数こそ3.7%だが、03時台は7件全部が★4以上
  • 曜日は木曜が最多(286件)、月曜は133件と半分以下
  • 2026年11月1日に米夏時間が終わり、突合できた米指標34件すべてが+60分ズレた。00時台は週0.0件→週6.0件に増える
  • 見ていない時間が増えるぶん、予想よりロスカット水準・逆指値・スプレッド拡大といった取引条件側の確認が効いてくる

データ源はみんかぶFXの経済指標カレンダー(2026年5月26日〜11月21日の26週)、夏時間の切替日はIANA tzdb、FOMCの会合日はFRB公式カレンダーです。集計に使ったスクリプトも自前で書いていて、同じ手順で何週でも数え直せるようにしてあります。来年の3月(夏時間の開始側)にも、たぶん同じことをやると思います。