【2026年9月19日】日米そろって利上げ、でも日本の新金利が動くのは9月24日。シルバーウィークにできる「7日間のズレ」を数えてみた

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2026年9月、日米の中央銀行がそろって利上げしました。FOMCが9月16日、日銀が9月18日。ここまでは、どのニュースサイトでも読める話なんですよね。

でも私が今回引っかかったのは、そこじゃないんですよ。日銀の決定文をちゃんと読むと、新しい政策金利が実際に適用されるのは「9月24日」からって書いてあるんです。決定は9月18日なのに、6日後。

なんでそんなに空くのか。答えはカレンダーなんですけど、今週末から日本はシルバーウィークの5連休(9月19日〜23日)に入るからなんですよね。日銀の決定文は毎回「翌営業日から適用する」と書くんですが、その「翌営業日」が連休のせいで9月24日まで飛んでしまった、というだけの話です。

で、ここから面白くなります。米国側の新金利は9月17日から、日本側の新金利は9月24日から。この7日間だけ、政策金利差が普段より0.25%広い状態になるんですよ。

この記事では、そのズレと連休の「時間」を全部自分で数えてみました。相場が上がるか下がるかの話は一切しません。連休を挟む週に、口座と注文をどう置いておくかという実務の話です。

まず事実関係:日米が何を決めたのか

一次ソース(FRBと日銀の公表文)を直接読んで数字を拾いました。二次ソースの要約だと票数や適用日がけっこう落ちるんですよね。こういうのは原文に当たった方が早いんですよ。

FRB(2026年9月16日決定)

FOMCは声明文で、FF金利の誘導目標レンジを0.25%引き上げて3.75〜4.00%にすると発表しました。票数は12対0の全会一致。同日付のImplementation Note(実務メモ)を見ると、準備預金付利金利は3.90%、公定歩合(primary credit rate)は4.00%で、いずれも適用は9月17日からと明記されています。つまり決定の翌日ですね。

日銀(2026年9月18日決定)

日銀は金融市場調節方針を変更し、無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.25%程度で推移するよう促すと決定しました。補完当座預金制度の適用利率も1.25%、基準貸付利率は1.5%です。票数は7対2で、浅田委員と佐藤委員が反対に回っています。反対理由も公表文に載っていて、浅田委員は「足もとの消費者物価(除く生鮮食品)の上昇率が2%を下回るなか、経済の状況も必ずしも強いとはいえない」、佐藤委員は「このタイミングでの利上げは適切ではない」という趣旨でした。全会一致だった米国とは、ここがだいぶ対照的なんですよね。日銀の中でもまだ意見が割れている、ということなんですけど。

そして脚注に、さっきの一文があります。「新たな金融市場調節方針は、翌営業日(9月24日)から適用する」。参考までに、同じ日銀が6月16日に1.0%へ引き上げたときの脚注は「翌営業日(6月17日)から適用する」でした。文言は完全に同じなんですけど、カレンダー次第で1日後か6日後かが変わる、というわけです。

POINT

中央銀行の「決定日」と「適用開始日」は別物です。日銀は毎回「翌営業日から適用」で、今回はそれが9月24日。決定文の本文だけ読んで脚注を飛ばすと、ここを見落とすんですよね。

自前計算①:政策金利差が「7日間だけ」広がる

誘導目標レンジの中心値(3.75〜4.00%なら3.875%)を使って、日米の政策金利差を時系列で並べてみました。全部、上の公表文から計算できる数字です。

期間 米(中心値) 日 差
〜9月16日 3.625% 1.00% 2.625%
9月17日〜23日 3.875% 1.00% 2.875%
9月24日〜 3.875% 1.25% 2.625%

見ての通りなんですけど、日米そろって0.25%ずつ上げたので、最終的な金利差は2.625%のまま変わっていません。変わっていないのに、途中の7日間だけ2.875%に膨らんで、また戻る。米国の適用が9月17日、日本の適用が9月24日という、ただの事務手続きの日付のズレでこうなるんですよね。

そしてその7日間(9月17日〜23日)のうち、5日が日本の連休なんですよ。きれいに重なってるんですよね。

注意

ここで計算したのは政策金利差で、海外FX業者のスワップポイントそのものではありません。各社のスワップは政策金利差を出発点にしつつ、実際の資金調達コストや業者側の調整分が乗って決まります。政策金利が変わった日にスワップがそのまま動くわけでもないので、自分の口座のスワップがいつ・どう変わるかは、必ず利用中の業者の公式情報で確認してください。

自前計算②:その7日間のうち、自分が相場を見ていないのは何時間か

金利差が広い7日間に連休が重なる、というのが分かったので、次はその連休のあいだ市場が実際に動いている時間を数えました。窓の話とロット数の逆算は別の記事で書いたので、ここでは時間だけです。

祝日の日付は内閣府が公開している祝日一覧のCSVから直接確認しました。9月21日が敬老の日、9月22日が休日(国民の休日)、9月23日が秋分の日。土日とつながって9月19日から5連休です。そこに一般的な海外FX業者の取引時間(サーバー時間GMT+3、米国夏時間中)を当てはめます。オープン・クローズの時刻は業者によって数十分ずれるので、そこはご自分の口座の取引時間で読み替えてほしいんですけど、だいたいこうなります。

区間(日本時間) 長さ 市場
9/19(土) 0:00 → 6:00 6時間 開いている(NY時間の残り)
9/19(土) 6:00 → 9/21(月) 6:00 48時間 閉まっている
9/21(月) 6:00 → 9/24(木) 0:00 66時間 開いている
合計(連休の120時間) 120時間 うち72時間は市場が動いている

つまり5連休の120時間のうち、相場が止まっているのは48時間だけ。残りの72時間は、自分が休んでいる間も普通に動いています。そのうえ9月21日・22日・23日は東京市場が休場なので、東京時間を9時〜17時と数えると3日×8時間=24時間分、東京勢のいない時間帯ができます。ドル円の需給を毎朝作っている仲値(9時55分)も、この3日間は立たないんですよね。

金利差が広がる7日間と、板が薄くなる72時間が、そのまま重なっている。これが今週の形です。

祝日の朝、人のいない東京のオフィス街の通り

板が薄い72時間に、口座のコスト側で起きうること

ここが取引条件の話です。東京勢が3日いない状態は、私たちの口座からは「出入りのコストが読みにくくなる」形で見えます。

  • スプレッドが広がりやすい:注文を出す人が減ると、業者が提示できる価格の幅も広がります。普段0.数pipsで見ている通貨ペアでも、薄い時間帯は数字が動くことがあるんですよね
  • スリッページが出やすい:板が薄いと、成行で叩いたときに想定した価格から滑る幅が大きくなりがちです
  • 逆指値が思わぬところで刺さる:薄い板で一瞬だけ値が飛ぶと、そこに置いていた逆指値だけ約定して戻ってくる、というパターンがあります

正直、この3つはどれも「連休だから特別に起きる」ものじゃなくて、いつでも起きることなんですけど、薄い72時間はその確率が上がる、というだけの話です。だからやることもシンプルで、連休前の今日のうちに済ませておけるものばかりなんですよ。

POINT

連休前にやっておくと楽なこと:①逆指値の位置を「一瞬の飛び」で刺されない距離まで離すか、いっそ外すかを決める、②有効証拠金と必要証拠金の余白を確認する、③9月24日に自分の口座のスワップがどう変わるか、業者の公式情報を見ておく。この3つだけでも、連休中にスマホを触る回数がかなり減ります。

連休中も動き続けるチャートを表示したスマートフォンと旅行の荷物

私も以前、連休を挟む週に何も準備せずに出かけて、移動中にずっとスマホでチャートを開いてしまったことがあるんですよね。あれ、休んでいる意味がないんですよ。ロット数と逆指値を出発前に決め切っておくだけで、だいぶ気が楽になりました。

ちなみに、こういう「薄い時間帯にスプレッドがどう動くか」を自分の目で確かめたいなら、口座を1つ持って板を眺めておくのが一番早いです。スキャルピングや高レバレッジ寄りの条件で名前が挙がりやすいExnessは、口座を開けておくだけでも条件の比較材料になります。

直近の値動きと、9月21日週に見ておくもの

直近の動きも事実ベースで押さえておきますね。複数の情報源で確認した限りでは、9月14日週のドル円は週明けから原油高と米長期金利の上昇を受けて買われて155円台に乗せ、タカ派的なFOMCの後に一時156.42円まで上値を伸ばしました。ユーロドルはドル買い圧力で軟調、FOMC後に一時1.1456ドルまで下げています。WTI原油先物も中東情勢を受けて一時1バレル106ドル台、約4カ月ぶりの高値を付ける場面がありました。

9月21日週について、市場関係者のレポートではドル円の予想レンジとして153.00〜158.00円という数字が示されています。ただこれは1つの見方にすぎず、私はここが当たるとも外れるとも書きません。レンジの数字を信じるより、上で数えた「72時間」と「9月24日」の方が、自分の口座の設定に直結する情報だと思うんですよね。

見ておくものを日付で並べるとこうなります。

  • 9月23日(水):ユーロ圏と主要国の9月PMI速報値。日本は祝日ですが、欧州の指標は普通に出ます。東京勢がいない時間に欧州の指標が来る形なので、値動きの幅が普段と違って見えることがあります
  • 9月24日(木):日銀の新しい調節方針の適用開始日。あわせて東京市場が3日ぶりに再開する日で、連休中に溜まった国内勢のフローが出てくるタイミングでもあります
  • 中東情勢と原油:日付が決まっているイベントではないので、ヘッドライン次第で連休中に動く可能性があります。原油高はインフレ経路を通じて金利の見方に跳ね返るため、注目度が高い状態が続いています

なお、日銀は今回の公表文で、今後についても「経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」という方針を明記しています。FOMC側については、年内にもう1回の追加利上げが示唆されたという報道がありました。どちらも「そうなると決まった」という話ではないので、そこは注意して読んでおきたいところです。

注意

経済指標のスケジュールと市場予想は情報源によって差が出ます。この記事の指標日程・値動きの数値は、執筆時点(2026年9月19日)に複数の情報源で確認できた範囲のものです。取引に使う前に、必ず利用中の業者の経済指標カレンダーと、各中央銀行の公式発表で最新の内容を確認してください。取引時間・スワップ・スプレッドは業者ごとに違います。

FX取引はレバレッジを用いた取引であり、預けた資金(元本)を上回る損失が生じる可能性があります。本記事は情報提供を目的としたものであり、投資を勧誘するものではありません。取引を行う際は自己責任・余裕資金の範囲で行い、各社公式サイトで最新のリスク説明書・規約を必ずご確認ください。

まとめ

長くなったので、今回数えて出てきた数字だけ並べておきますね。

  • FRBは9月16日に0.25%引き上げて3.75〜4.00%(12対0)、適用は9月17日
  • 日銀は9月18日に1.25%程度へ引き上げ(7対2)、適用は9月24日
  • この日付のズレで、9月17日〜23日の7日間だけ政策金利差が2.875%に広がり、9月24日に2.625%へ戻る
  • 日本のシルバーウィークは5連休=120時間だが、市場が閉まるのは48時間だけ。残り72時間は動いている
  • そのうち24時間分(3日×8時間)は東京勢のいない時間帯で、仲値も3日立たない
  • つまり金利差が広い7日間と、板が薄い72時間が重なっている週なんですよね

相場がどっちに行くかは私にはわかりません。でも「いつ市場が開いていて、いつ自分が見ていないか」は、カレンダーと公表文を読むだけで全部わかるんですよね。そこが分かっていれば、ロット数と逆指値をどう置いておくかは自分で決められます。

連休の前日というのは、たぶん一年でいちばん「何もしないこと」に価値がある日なんですよ。私は今日のうちに設定を決め切って、あとは普通に休むつもりです。